ITで脳トレーニング『見る』→『判断』→『動作』円滑に

ITで脳トレーニング
『見る』→『判断』→『動作』円滑に 


パソコンの画面上に現れたボールを数えるトレーニングを行う受講生=三鷹市
 ITで脳を活性化、心も体も若返り−。三鷹市のソフトウエア開発会社が、パソコンソフトを使った中高年向けの講座「脳にe! トレーニング」を開講した。パソコン画面上を動くボールの変化に素早く反応することで、とっさの動作が鈍くなる中高年の介護予防に役立てる。同社は「高齢者の転倒防止から認知症、リハビリ訓練にまで効果が期待できる」と胸を張る。 
この会社は、ITを使ったスポーツの運動能力向上について研究開発しているベンチャー企業「アファン」(三鷹市、藤川陽一社長)。三鷹市の呼び掛けで昨年、民学産公による実証実験に参加。パソコンソフトを使った中高年の動体視力向上に、一定の効果があったことから、実験の成果やノウハウをもとに事業化した。

 五月から開講した講座には、四十−七十代の男女十一人が参加した。

 パソコンの画面上を動くボールの色や形が変わったら、マウスをクリック。ほかにも、画面を九つのマスに分け、変化のあったマスを識別するトレーニングや、画面に現れた十個前後のボールを瞬時に数えるトレーニングなどがある。レベルによって速度を変えることもできる。

 講座ではマウスをクリックするだけでなく、ボールの変化に合わせて手足を動かす。脳と体の機能をバランスよく向上させ、目で見て、判断して、動くという身体反応速度の向上を目指す。

 藤川社長は「中高年になると、見えるけど動けないなど、脳と体のバランスがぎこちなくなる。体全体を使ってトレーニングすることで『見る』『判断』『動作』の連携が円滑になり、正確で俊敏な動作が取り戻せる」と説明する。

 同社によると、六十代の参加者が、受講一カ月で二十代のレベルにまで反応速度が向上した例も。

 受講生の一人、杉並区の行事和子さん(63)は「以前に比べ、とっさの判断が速くなった気がする」と話している。

この流暢性を高めるというのが重要な視点。ただできるようになってもそれは動作としては使い物にならないのだ。frequencyが一定の水準に達しない動作はそもそも選択肢にものぼらないようだ。