さようならスキューバダイビング

 今日、またひとつ嫌な宣告をされた。とりあえず僕はもうスキューバダイビングができない体になってしまっているようなのだ。
 以前にも言ったかも知れないが、脳を少しでもいじれば、あるいは腫瘍のような異物が脳内にあれば、そこには常に癲癇(てんかん)の危険性がある。この癲癇って奴が曲者で、これを患っている以上、いつ発作があってもおかしくないわけだ。僕の場合は可能性自体はそんなに高くはないが、今の時点でも癲癇の可能性はあり、だからデパケンと言う抗癲癇薬を飲んで備えている。しかしこの薬も効果は必ずしも完全ではない。が、まあ確率的にはそんなに高いものではないのでエイヤアと目をつむれば今ならスキューバはできないこともない。
 問題は手術後である。手術をおこなうということは、脳内を深く掘り進むわけで、後遺症として癲癇の可能性は飛躍的に上がるだろう。だから僕はあんなにも手術以外の方策探しに固執したのだ。ヨガまでやって。ヨガで脳腫瘍を治そうなんてのは、もう客観的に見て頭おかしいとしか思えない。実際に10日ほどやってみてなかなかいいものだとは認識したが、いまのところ、とても命を預ける選択肢にはなりえない感触だ。
 そして今日、もう少しまともな方の作戦(遺伝子治療)も可能性を絶たれた。こうなると、もうおとなしく頭を開いて、おとなしくスキューバとはおさらばするしかなさそうだ。ここのところかなり精力的に励み、ライセンスもレスキューまで上げてきたスキューバの道が絶たれたわけだ。またなんか他のもの探せば?ってなことを神様はおっしゃってるのかもしれない。勘弁してくれよ。