右脳に電流を流して左脳の機能向上・京大など、失語症のリハビリに活用も

右脳に電流を流して左脳の機能向上・京大など、失語症のリハビリに活用も

 京都大学高次脳機能総合研究センターの美馬達哉助手らは、右脳に電流を流すことで、左脳の機能を向上させることができることを突き止めた。脳梗塞(こうそく)などで起きた病気のリハビリなどに活用できる可能性があるという。健康な右利きの10人を対象に実験した。左下側頭葉の上に強力な電磁石を当て脳に電流を流しながらモニターに「てがみ」というひらがなを映して見せて、「手紙」と書く時間を測定。次に右下側頭葉に同じ電磁石を当てて測定した。

 電磁石を当てない場合は0.7―0.77秒で書いた。一方、左に電磁石を当てた場合は平均で0.86秒と遅くなり、逆に右に当てた場合は平均0.66秒と速くなったという。