ブレインスイート

アジア初の脳手術先端機器
7月開院のセントラル病院が公開


アジア初導入となる脳腫瘍の除去などに力を発揮する「ブレインスイート」=名古屋市中村区の名古屋セントラル病院
 JR東海総合病院(名古屋市中村区)が移転新築し、7月18日に開院する「名古屋セントラル病院」の最先端医療機器が25日、報道関係者に公開された。
セントラル病院は総合病院西側に位置し、地上10階建て延べ2万9100平方メートル。現病院と同じ16診療科で、全198床はすべて個室となる。高度先進医療の提供に力を入れ、総工費約190億円のうち60億円を医療機器に投入した。

 公開された機器の1つ「ブレインスイート」は、脳内の状態をモニターに映し出す高画像の磁気共鳴画像装置(MRI)や、手術部位を医師に示して補助するナビゲーションシステムなどを組み合わせた設備。世界で6施設目、アジアでは初の導入となる。手術中にMRIを撮影できるため精度が増し、脳腫瘍(しゅよう)の除去などに力を発揮する。

 東海地方で初めて導入される放射線治療機器「ノバリス」は、腫瘍の形に合わせて放射線の照射を変えるため正常な細胞は傷つけず、がん細胞に集中した照射が可能。全身の腫瘍治療に適用できるという。

 高度医療の提供のため、医師や看護師などの人員を現在の168人から278人に大幅増員。会見した斎藤英彦院長は「200床規模で、これだけの高度な機器を備えた病院はほかにない。広範囲から患者を受け入れたい」と話した。