新人医師、脳神経外科を敬遠…新研修制度で重圧実感か

新人医師、脳神経外科を敬遠…新研修制度で重圧実感か

 2004年に始まった新臨床研修制度の影響で、脳卒中や脳腫瘍(しゅよう)などを扱う脳神経外科を志望する新人医師が、同制度導入前と比べて約2割減ったことが、日本脳神経外科学会(吉本高志理事長)の調査でわかった。
 同学会が14日発表した。同学会は、「勤務時間の長さや、患者の生死に直面する重圧などで敬遠されているのでは」と分析している。

 調査は、全国の大学病院など脳神経外科を持つ389施設が対象。今年4月以降、2年間の研修を終えた新制度の1期生がどのくらい同科を選んだか聞いた。ほぼすべての主要施設を含む338施設(87%)から回答が寄せられ、今年の志望者は170人。新制度の前まで同学会の新入会員は主要施設を中心に年間約200〜230人だったことから、同学会は約2割減少したとみている。また、23大学、9県では志望者ゼロで、地方での減少が顕著だった。