カフェインで短期的記憶力UP?

カフェインに短期的記憶力を向上させる作用=豪研究者
2005年12月01日17時57分
 [シカゴ 30日 ロイター] オーストラリアの大学の研究者チームは30日、コーヒー、紅茶、ソフトドリンク、チョコレートなどに含まれるカフェインが、短期的記憶力と注意力をつかさどる脳の記憶中枢を刺激する働きがある、との研究結果を発表した。

コーヒー2杯分に相当するカフェインを摂取したばかりの被験者15人の脳をスキャンしたところ、前頭葉部分ならびに注意力をつかさどる部分の活動性が高まっていた。

 同チームのコッペルシュタッター教授は、「行動の変化に関係がある脳の特定部位において、カフェインが、神経細胞を活性化するような働きをすることがわかった」と述べている。

 また、カフェインを12時間摂取せず、ニコチンなどタバコに含まれる刺激物も4時間摂取していない状態の被験者の場合、カフェイン100ミリグラムの摂取で文字配列の記憶力が向上した。短時間の記憶力も改善したという。

 人々の一日のカフェイン摂取量の世界平均は76ミリグラムで、コーヒー1杯半に相当する。米国人の一日のカフェイン摂取量はコーヒー4杯半に相当する238ミリグラム。