隣の韓国人

 隣室に入院するKさんはなかなかの快男子ぶりで、裏表のないその人柄と危険な発言がハラハラと楽しい人だ。焼肉店を経営する彼は根っからの商人で、その逞しい商魂や功利主義は小気味よいし、しばしばコミカルですらある。
 そんな彼は脳梗塞の後遺症でここに入院しているのだが、彼とはよく談話室で談笑する。すこし落ち込んでいた同室のMさんもその輪に加わり笑顔が増えてきた。笑いに勝る薬はない。