Y氏の母上と嫁さん

 自分の日記を読み返してみて驚いたのは、Y氏の母上と嫁さんについて言及し忘れていたことだ。この人たちはほんとにもうにぎやかな人たちで、特にY氏の嫁さん。もうこの人はほんとによくしゃべる人で、この人が病室を訪れると、にぎやかな病室が、さらにもう一段階にぎやかになる。そのうえ非常にさっぱりとした性格で実に気持ちがいい。
 そして、今日驚くべきことが明らかになった、Y氏の嫁さんがよく利用する移動花屋がどうも僕の高校時代の友人らしいのである。ダンサーでトラック運転しながら花を売ってる奴なんてそんなにたくさんはいないだろうから、たぶん奴だ。この奇人Oは、筑波で物理を勉強していた秀才だったが、ある日発狂して突如ダンサーになったというかわりものなのだ。もしそうだとするとすごい偶然だ。しかし残念ながら奴の電話番号はどこかにいってしまった。まあ縁があればまた会えるだろう。なにせ奴とは、シンガポールの動物園でばったり会ったことがある(二人ともその時お互いがシンガポールにいるなんてまったく知らなかったのにだ)ぐらいなのだから。