パッション THE PASSION OF THE CHRIST

期待しすぎていただけ肩透かしを食らったかな?拷問描写に力をいれるあまり他がおろそかになりすぎてる感あり。あれじゃイエス様たんなるマゾですがな。鞭打ちの傷から白い脂肪分が覗いていたり、と、そういう意味でのリアリティは抜群でした。まぁ点滴の針を差し替える度にギャーギャー言ってる自分が少し恥ずかしくはなったが、宗教的な感動はまるでなし。メル・ギブソン太宰治の「駆け込み訴え」を100回読んでから撮ったほうがよかったかも。作品のスケールとしても深さとしても明らかに負けている。
いいこと思いついた。「駆け込み訴え」を映画化したらカンヌでもベネチアでも取れるんじゃないかしら?すごい短編になるけどカルネぐらいの長さには引っ張れるんじゃないかしら?
因みに同名の糞映画、「パッション」(主演早見優)は僕が生まれてはじめて女の子と見に行った映画だと記憶してます。甘酸っぱい。その時のお目当ては同時上映のもすこし立派な映画だったと思うがそちらは不思議と記憶にない。しかし早見優が歌う同名の主題歌がなぜか頭から離れないのだ♪危険なパッションスピードで愛を証明しーてよー♪とかなんとか。脳腫瘍を除去するときについでに持って行ってもらってもぜんぜんかまわない記憶リストの筆頭である。