二年越しの予約

 二年前に、満身創痍で武蔵小山のとある心療内科に駆け込んだあの日を思い出した。その時不思議と僕は自分の病気を漠然と内心では理解していた。しかし認めたくないばかりに、内省を伴わない強気で一笑に付していた。
 同時にその時、混雑のあまり二年待ちを宣告してきたその病院のことを、僕はほとんど忘れかけていた。忘れたころに見つかる切り札、、、